7. 配列同士の演算(四則演算・ブロードキャスト)¶
NumPy は Python での科学技術計算を効率的に行うための強力なライブラリです。配列同士の演算を効率的に行うことで、多くの計算を高速に実行することができます。このセクションでは、NumPy における配列同士の基本的な演算方法を紹介し、ブロードキャストという非常に便利な機能についても学びます。
7.1 配列同士の四則演算¶
NumPy では、配列同士の四則演算(加算、減算、掛け算、割り算)が非常に簡単に行えます。以下に例を示します。
import numpy as np
# 配列を作成
a = np.array([1, 2, 3])
b = np.array([4, 5, 6])
# 加算
c = a + b
print("加算:", c)
# 減算
d = a - b
print("減算:", d)
# 掛け算
e = a * b
print("掛け算:", e)
# 割り算
f = a / b
print("割り算:", f)
実行例¶
上記のコードを実行すると、以下のような結果が得られます。
7.2 ブロードキャスト¶
ブロードキャストは、形状の異なる配列間で演算を行うための便利な機能です。NumPy は、小さな配列を自動的に繰り返して、大きな配列と同じ形状になるように調整します。
ブロードキャストの例¶
import numpy as np
# 配列を作成
a = np.array([1, 2, 3])
b = 2 # スカラー
# スカラーを用いたブロードキャスト
c = a + b
print("スカラーとの加算:", c)
# 2次元配列を用いたブロードキャスト
d = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])
e = np.array([10, 20, 30])
# 形状の異なる配列同士の加算
f = d + e
print("2次元配列との加算:")
print(f)
実行例¶
上記のコードを実行すると、以下のような結果が得られます。
このように、NumPy を使うと配列同士の演算を非常に直感的に行うことができます。また、ブロードキャストを使うことで、コードを簡潔かつ効率的に記述することができるようになります。
これらの演算を活用して、計算処理を行う際の効率を向上させましょう。